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NO.154 “新語大賞”に『メタボリックシンドローム』を 「メタボリックシンドローム」というのを知ってますか? 今年の“新語大賞”にノミネートしてもいいほど、このところマスコミで使われている言葉だ。筆者も『経済界』の担当コラム「経営者のための“自力”健康法」や、全日空グループ会社の社内誌でこれをテーマに書いた。 “メタボリック”というのは「代謝」という意味で、そのシンドローム(症候群)ということから、脂肪や糖、コレステロールなどの代謝が“不全”であることが原因の様々な症状。専門的には「内臓脂肪蓄積と関連した心血管系危険因子が個人に集積した病態」であり、それを原因とした「動脈硬化性疾患の易発症状態」なのだ。どう、何だかわからないでしょ。では説明を。 まず「内臓脂肪蓄積」というのは、内臓の周りに蓄積される脂肪のこと。これについては以前から“健康に良くない”といわれてきたが、なぜ良くないかは分からなかった。要するに、内臓脂肪が多いと「高脂血症」になりやすく、糖尿病や高血圧、さらに動脈硬化による脳卒中や心筋梗塞を引き起こす可能性が極めて高くなるのだそうだ。つまり「内臓脂肪蓄積型の肥満」は生活習慣病の“元凶”なのである。 そうならそうと早く行ってくれればいいのに、その内臓脂肪の怖さが一般的になったのが、冒頭のメタボリックシンドロームの“登場”と一緒。まあ、遅くても一般にその危険性が周知されればいいということにしよう。 ちなみにメタボリックシンドロームが登場したのが、今年4月に開催された『第 104回日本内科学会総会』において。日本動脈硬化学会など8つの学会の合同専門委員会が作ったメタボリックシンドロームの診断基準が発表されて、がぜん注目を浴びることとなった。 ではなぜ内臓脂肪が多いと、さきほどいったいろいろな病気=生活習慣病を引き起こすのか。内臓脂肪を形成する脂肪細胞からは「アディポサイトカイン」という物質が放出されているが、これが病気の原因なのだそうだ。 そんな理由から、内臓脂肪蓄積=メタボリックシンドロームの原因と見なされ、その診断基準が作られたというのが今回の経緯。ならば、どう診断されると、そのメタボリックシンドロームなのかというと、まず健康診断などで明らかになった3種類の診断値「血糖値」「血圧値」そして「中性脂肪値またはHDLコレステロール値」のうち、2種類が次に基準値に当てはまったら「ビンゴ!」。メタボリックシンドロームの可能性が高いらしい。 どうですか? 最新の健康診断の結果を見ましたか? それでどうでした? これだけが診断基準ではない。今度は自分の目で確認する作業だ。確かめるのはウエストサイズ。といっても通常計るウエストではなく「へその高さの胴周り」のサイズ。これを立ったままの姿勢で軽く息を吐いた状態で計測する。 男性の場合、これが「85センチ以上」あったら要注意だそうだ。女性の場合は「90センチ以上」。なぜなら男性に比べて皮下脂肪が多いために、基準サイズも上だというが、待てよ。ウエスト90センチ以上のオンナ? 歌手の中島○江とかタレントの森○美子とかを想像してしまったが、健康についてどうのこうのいうレベルの肥満じゃないだろう、ウエスト90センチ以上というのは。 かの肥満大国アメリカならいざ知らず、90センチ以上のウエストがある女性は、日本にはなかなか存在しないと思う。そう考えていたら、やっぱりこの基準値に疑問と呈した専門家がいた。 医師向け専門紙『メディカルトリビューン』9月1日号で、東京大学大学院糖尿病・代謝内科の門脇孝教授が、今回の新・診断基準に賛意を表しつつも「女性の場合、腹囲90cm以上を必須項目としたのでは、リスク集積者の半数以上を見逃してしまう」と警鐘を鳴らし、73センチ以上を「境界型」としてメタボリックシンドロームの“予備軍”として注意する必要があると述べている。73センチ以上なら納得だな。 では、その内臓脂肪をどうやって減らすか。そこに問題が移る。10月31日付けの日本経済新聞の記事にそのヒントがあった。「心臓病とたたかう 治療研究の最前線」という短期連載で見出しは「おなか周りチェック、肥満を抑制、予防に効果」。 〈内臓に過剰にたまった脂肪を減らしたり、心臓病を予防するカギを握る物質がある。脂肪細胞から放出されるたんぱく質、アディポネクチンだ。(中略)内臓脂肪がたまるとアディポネクチンの量が減り、心臓病の予備軍である糖尿病や動脈硬化になりやすくなる〉 記事中に「内臓脂肪がたまるとアディポネクチンの量が減り」とある。反対に内臓脂肪が減るとこの物質は増える。結論をいうと、内臓脂肪を減らすことがメタボリックシンドロームの予防の基本ということだ。それには体重を減らすこと。これに尽きるというわけであります。体重を減らすにはどうしたらいいか。それは各自考えること。基本は運動を積極的に行うこと、食生活を見直すことといった常識的なことが大切ということらしい。 今回から当コラム『健康はレジャーだ!』がメルマガで送られるようになりました。希望者はこちらから申し込みを。http://www.mag2.com/m/0000174842.html
◇風物詩ごよみ◆ さてさて本格的な冬の到来だ。暦の上でだが。明日11月7日は二十四節気の「立冬」。これが11月21日まで。その立冬の初めの七十二候は第五十五候、十月節立冬の初候。漢文は「山茶始めて開く(つばきはじめてひらく)」。“山茶”は「山茶花(さざんか)」のこと。これを“つばき”と呼ぶのには理由があるそうだが、くわしく書くと長々となりそうなので省略。一言でいうと「漢名」に理由があるらしい。それじゃわかりませんね。 (2005年11月6日・記)
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